大学IR総研について

理事長挨拶

理事長 佐藤 禎一
理事長 佐藤 禎一

今、大学自ら、教育や諸活動の改善、組織の戦略的な意思決定と運営を行っていくことが欠かせません。これを支援する機能としてIR(Institutional Research)(以下「大学IR」という)の果たす役割や効果が重視されています。大学IRは、教育や研究等に関する学内外のデータを収集・分析、国内外の高等教育の動向、政策等を踏まえながら、大学運営を担う執行部等への政策提言を行ったり、ステークホルダーとのコミュニケーションを果たしていくもので、文部科学省においても、その担当部門、担当者を必置とすることが示されています。

但し、これが対象とする業務は幅広く、今も定型的には定まっていません。そこで、大学IRが大学運営の基盤の一つとして定着していくには、多くの大学の関心事となって、多くの実践が速やかに積み重ねられていくことが、大学IRの普及や高度化には有効であると考えました。また、データや評価の活用の有効性を高めるためには、多くのデータや情報を組織や立場、地域を超えて集約し、かつ安定的、継続的な運用環境の下で評価に役立てていくことが求められます。こうしてあらゆる大学が、教育等の多様なデータや情報を駆使し客観的な自己評価、成果評価に基づいた改善・改革策を実行する仕組み(PDCAサイクル)を内在化させていくことが、大学の活性化や質の向上に寄与するものと捉えています。

こうした大学IRに対する問題意識や業務の特性から、この取り組みは社会的にも認められた公的な組織によって実施されることが望ましいと考えました。そこで、我々は、予め、取り組みの基盤となる資産を整え、この後ろ盾により公的な活動の安定的、継続的な実施を行うこととが重要ととらえ、一般財団法人を設立することを考えました。

我々は、ここに「一般財団法人 大学IR総研」を発起します。これにより、大学IRが大学等の高等教育機関の活性化に貢献するものとなるよう、こうした知見や経験を全て動員し、その充実と定着が迅速かつ効果的な取り組みの活性化、ひいては我が国の活性化に対する期待に十分に応え、積極的に大学の改善・改革の実行と、グローバルなフィールドにおいても評価され得る大学の創出に貢献していきます。

2017年5月
一般財団法人 大学IR総研 理事長 佐藤 禎一