活動内容

大学ランキングに関するアンケート調査をもとに、THE世界大学ランキングについての提言を実施しました

大学IR総研では、日本の実状と理念に合致した大学ランキングとなるため、「大学ランキングなどに関するアンケート」調査を実施し、分析結果をもとに、THE世界大学ランキングを運営するTES Global社に提言を行いました。

調査では、大学内で行われている実際の評価と各ランキングの評価基準の関連性を探るため、国内の全大学に依頼。93大学104名の大学関係者から回答を得ました。大学ランキングに強い期待や関心がある一方で、ランキングに関する誤解や評価項目への改善の要望があることが分かりました。

調査結果を踏まえ、11月25日、大学IR総研からは佐藤禎一理事長、田中和哉研究員(政策研究大学院大学 政策研究院リサーチ・フェロー)、TES Global社からは、Trevor Barratt氏、Duncan Ross氏、Phil Baty氏、Sumika Sakanishi氏、THE世界大学ランキング日本版事務局の田邉心技氏が参加し、THE世界大学ランキングに関する提言と意見交換を行いました。

調査の分析を担当した田中研究員から、①行政・大学・民間企業・メディア関係者との効果的・定期的なコミュニケーションの実施、②実状と理念に即した新規指標の導入、③THE世界大学ランキング日本版の目的の整理とそれに対応した指標の導入、④重要テーマの継続的な議論の実施、という4点を提案しました。

調査からランキングに多くの誤解があることが判明したことを踏まえ、ランキングの意図や構成要素を理解するために、webサイトの改善や、行政や大学、関係機関、民間企業、メディア関係者と定期的にコミュニケーションを取ることを提案しました。

提案を受けてTrevor Barratt氏からは、ランキングの理解や、日本の大学関係者から挙がった要望について議論を深めるため、フォーラムやワークショップ実施の提案があり、今後継続的に議論を実施する意向が示されました。

調査でも要望が多かった指標についての議論も深めています。大学IR総研からは、コストパフォーマンス指標の導入やInternational Outlook、Industry Income項目の改善を要望しました。

これに対しTrevor Barratt氏からは、Industry Incomeは今後も継続して課題解消のための改善を考えていることや、International Outlookについては、世界大学ランキングでは世界各国で適応可能な指標をつくるため、多くの国で妥当性・信頼性のあるデータを指標として使用しているとの説明がありました。

コストパフォーマンス指標の導入に関しては、THEのwebサイトにある各大学についてのプロフィールに情報を追加することで、学費の安さなどを世界にアピールできるのではないかとの提案がありました。また、ランキングの活用に国や大学がどのように活用しているかのケーススタディをしていきたいとの意向が示されています。

調査で要望の多かったミッションに分けた大学ランキングの創設に関しては、国立や私立に分けるといったランキングについても議論を進めていると回答がありました。

今回の提言はお互いにとって初めての試みでしたが、有意義な意見の交換の場となりました。大学IR総研では、今後も日本の大学教育の価値を高め、高等教育の発展に寄与するための活動を実施してまいります。ご要望などございましたら、当サイトのお問い合わせフォームをご活用ください。